解決を運べINTERVIEW.01

佐川女子は、
ごくふつうの
存在になれ。

荻野 優姫

営業職(セールスドライバー®)主任
2015年入社

荻野 優姫荻野 優姫

profile

佐川急便での初仕事は学生時代。練習の多いラクロス部だったため、時間の融通が効く仕分けのアルバイトを始める。その経験から、ひとつの荷物を届けるためにたくさんの人が力を合わせる物流業界を志望。地元の物流企業での就職も考えたが、忙しいながらも充実した佐川急便の雰囲気を忘れられなかった。

ドライバーコンテストの洗礼。

「その大きなトラック、あなたが乗ってるの?すごいね」。配達に出ると、通りがかりの方から声をかけられることがあります。ちょっとくすぐったくなると同時に、「まだまだだな」とも思います。私が目立つということ。それは、私のような「佐川女子」が、いまだに珍しい存在だということですから。私も、はじまりは軽四自動車でした。ステップアップしたいと思った理由は2つ。ひとつは、載せられる荷物をもっと増やしたかったから。もうひとつは、かっこいい女性のセールスドライバー®に出会えたから。佐川急便では、年に1回「ドライバーコンテスト」が開かれます。全国のドライバーが、運転と点検の技術や交通法規の知識を競い合う、安全への強い意思を象徴するような取り組み。エリア別の大会を勝ち抜いた精鋭たちが、みっちり2週間の合宿でさらに腕を仕上げ、決勝で激突するという大舞台です。その「精鋭たち」の1人に、入社1年目だった私が選ばれたのです。推薦されて関東大会・軽四部門に出場し、棄権者が出たおかげで繰り上がってギリギリ当選。「え?」「ウソでしょ?」。まわりは大騒ぎ。私はというと、どれほど大ごとなのかもピンと来ていない状態。「これは大変なことになった」。ようやくそう実感できたのは、合宿でほかの参加者と出会ってからでした。技術も、安全に対する意識も、私とは比べものにならないほど高い人たち。「自分がここにいるのは、きっと何かの間違いだ」。そんなふうに思いさえもしました。けれどその参加者の中に、ほれぼれするほどかっこいい女性のセールスドライバー®を見つけたのです。

不安だった。やってみるまでは。

その女性のドライバーは、2トン部門にエントリーしていました。さまざまな活躍の場がある佐川急便ですが、トラックはやっぱり花形のひとつ。そこでバリバリ活躍し、全国大会にまで進出するなんて。憧れのかたまりのようなその人と、いろんな話もできました。何を大切に仕事しているか。これから何を目指したいか。会話のひとつひとつが、かけがえのないものでした。残念ながら、決勝では真ん中よりちょっと上くらいの成績で終わってしまった私。放心してポロポロ泣きながら、新しい目標に出会えたうれしさも、はっきりと感じていました。「そうは言っても、女性にとっては厳しい仕事じゃない?」。私が入社を決めた時、まわりからはそう心配されました。確かに、重い荷物もある。走り回ることもある。そういう面だけを切り取れば、有利とは言えないかもしれない。私自身、不安はありました。けれど、佐川急便での数年間を過ごしたいま、私はしっかりこう伝えたいと思います。佐川急便の仕事は、ただ運ぶだけの体力勝負では決してない、と。

体力だけでは、信頼は生まれない。

軽四時代に担当した、とある法人のお客さま。配達にうかがっても、「そのへんに置いといて」とそっけない対応。発送する荷物はたくさんある様子なのに、なぜか佐川急便にはお声がかかりません。「どうしてなんでしょうね」。先輩にこぼすと、理由を教えてくれました。「君の前任が担当していたころ、『配達が遅い』という指摘を何度かいただいた。それ以来、なかなか関係が戻らなくて」。どうすれば挽回できるだろう。私が出した結論は「遅かったのなら早める」というシンプルな作戦。そのお客さまが開店する時間ぴったりに、配達に行けるようルートとスケジュールを組み直したのです。「あれ?もう来たの?」。入り口を開けたお客さまのびっくりした顔。それがひと月ほど続いたあと、こう声を掛けていただきました。「がんばってるね。名刺をちょうだい。集荷をお願いしたいから」。信頼関係は、体力で築くものではない。だからこそ、そこに男女の差はありません。社会を動かす物流の現場で、お客さまに面と向かって「ありがとう」と言われるうれしさ。もっとたくさんの女性にも味わってもらうべきものだと思います。私はいま、主任という立場にあります。メンバーの労務管理も仕事のうちです。働き方についての改革が進む佐川急便ですが、私は現場でそれを支えていきます。女性が働きやすい佐川急便を、一歩ずつ実現していきます。そして何より、胸を張って働く私の姿を、「女性が活躍できる佐川急便」の証明にしたい。ドライバーコンテストで出会ったあの人のような、「憧れの存在」にはまだまだ遠いかもしれない。けれど街中で私を見かけて、「もしかしたら、自分にもできるのかも」、そう感じてくれる女性が増えたなら、こんなにうれしいことはありません。

※職種は2020年3月31日現在のものです。