卸売・小売・物流の3社連携で、北海道の配送効率を改善した取り組み導入事例・実績
卸売業
- 2024年問題
- 共同配送
- サプライチェーン改革
- 地方物流
- 物流DX
- サステナブル

持続可能な配送網の構築を目的に、卸売・小売・物流の3社でサプライチェーン改革に着手
株式会社PALTACさま(卸売)・株式会社サッポロドラッグストアーさま(小売)・佐川急便(物流)の3社は、「物流の2024年問題」と北海道特有の広域配送課題に対し、荷主・荷受人さま・運送会社それぞれの立場で役割を分担しながら、既存インフラと物流DXを組み合わせた改善に取り組みました。年間1,000台の車両削減とCO2 19%削減を実現し、令和7年度グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰「国土交通大臣表彰」を3社共同で受賞しています。
片道150km、往復最長8時間。北海道の広大さが、サプライチェーンの持続可能性に影響を及ぼしていた
導入前の課題
- 直送比率の高さによる、積載・走行距離の課題:直送比率が高く積載効率が悪いため、車両台数の増加を招いていた。
- 運行状況の可視化・輸送品質の平準化が課題:実走会社・台数が定着せず、運行状況と輸送品質の平準化に課題を抱えていた。
- 長距離運行に伴う、ドライバーの長時間稼働:夜間納品を含む長時間稼働が常態化し、2024年問題への対応が急務だった。
- 燃料費・人件費の上昇と、配送網維持の両立:燃料費・人件費の上昇と、過疎化に伴う配送効率の低下が、配送網維持の両立を困難にしていた。

3社共同のアプローチ

「サステナブル・ロジスティクス連携協定」から始まった段階的な物流改革
PALTACさまと佐川急便は2023年に連携協定を締結し、東北エリア(FDC秋田)での共同配送からスタート。この実績を土台に、2025年からサッポロドラッグストアーさまを加えた北海道エリアの3社連携へと発展しました。今回の改革のポイントは、「物流会社単独で対応する」モデルではなく、荷主・荷受人さま・運送会社の3者がそれぞれ具体的な役割を果たした点にあります。
PALTACさま(荷主)が担ったこと
RDC北海道内に運送パートナー向けの駐車スペースと事務所(点呼・待機スペース)を確保し、積み込み時間の制限を撤廃。拠点をパートナー企業の車庫として開放することで、運行前の拘束時間を最小化しました。
サッポロドラッグストアーさま(荷受人さま)が担ったこと
希望車格(中型→大型)に合わせた店舗納品条件の調整と、納品時間の変更に対応。荷受人さま側の柔軟な協力が、配送ルート最適化と積載効率向上を可能にしました。
佐川急便(運送会社)が担ったこと
函館・旭川・帯広・釧路・北見の5エリアの佐川急便営業所等を中継デポとして活用し、PALTACさま拠点からの直送店舗数を160店舗から111店舗へ30%縮小し、長距離幹線はトレーラーで横持ち、釧路・北見といった遠方エリアでは、運行時間の短縮を図るため、トレーラーの「スイッチ運行」を設計しました。デポから店舗へは中型・大型車によるピストン運用を行いました。さらに動態管理端末を導入し、リアルタイムの運行可視化と改善サイクルの構築を担いました。佐川急便の社員がPALTACさま拠点に駐在し、3社の連携窓口として継続的な改善を伴走しています。
3社の連携が生んだ、定量的な成果

導入効果と変化
- 荷受け業務の効率化:各店舗への納品が整理され、サッポロドラッグストアーさまの店舗オペレーション負荷が軽減されました。
- 輸送品質の平準化:動態管理の導入により、運行実態の可視化と品質の標準化が実現しました。
- 持続可能な労働環境:長時間稼働の是正により、ドライバーの働き方改革と2024年問題への対応につながりました。
- エコロジカルなサプライチェーン:環境負荷の低減と輸送効率化を両立する、持続可能な物流モデルを構築しました。
| 指標 | 成果 | 低減率 |
|---|---|---|
| 配送車両台数 | 年間1,000台削減 | ▲13% |
| 走行時間 | 年間12,000時間削減 | ▲23% |
| CO2排出量 | 年間404 t-CO₂削減(杉の木約2.9万本相当) | ▲19% |
| ドライバー運行時間 | 最大15時間超 → 最大10時間以内に短縮 | ▲20%以上 |
受賞実績
本取り組みは、以下の外部表彰を受けています。
令和7年度 グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰「国土交通大臣表彰」(最高位)
(2025年12月23日)
佐川急便・PALTAC・サッポロドラッグストアー 3社共同受賞
令和6年度 グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰「物流DX・標準化表彰」(部門賞)
(2024年12月23日)
佐川急便・PALTAC・薬王堂 3社共同受賞(東北エリア先行取り組み)
お客さまの声
株式会社PALTAC RDC北海道 センター長 工藤さま
2025年4月よりPALTAC北海道支社は佐川急便さまをパートナーとし、配送改善を実施いたしました。さまざまな課題に協力・対応をしていただき、結果につなげていただいています。今後も関係性を深め共に取り組んでいきたいと思います。
株式会社サッポロドラッグストアー マーチャンダイジング本部 SCM部 物流運営担当マネジャー 牧野さま
店舗側の受け入れ条件を見直すことで全体最適となり、持続可能な物流と環境負荷軽減に貢献できました。地域に根差すドラッグストアとしてとてもうれしく思います。
この解決策を実現したサービス
同様の課題をお持ちの企業さまへ
佐川急便・PALTACさま・サッポロドラッグストアーさまの3社は今後、北海道・東北での取り組みをもとに、他の輸送困難地域や食品・飲料を含む三温帯輸送の共同化への展開を進めています。
以下のような課題をお持ちの企業さまは、ぜひGOAL®にご相談ください。
-
特定エリアの配送コストや車両台数を削減したい
-
荷主・荷受人・物流会社が連携して改善を進める仕組みを作りたい
-
ドライバー不足の中でも安定した配送網を維持したい
物流の、その先へ。
先進的ロジスティクスプロジェクトチーム
GOAL®
佐川急便の「GOAL®」は、お客さまごとに異なるビジネスの課題に対し、
SGホールディングスグループのインフラとノウハウをフル活用して応えるプロフェッショナル集団です。
戦略立案から現場の運用まで。
お客さまの「一番近く」で伴走し、物流の全体最適を実現します。