- Home
- 企業活動
- 「持続可能な物流」さらなる未来へ挑む佐川急便の取り組み
- 建設ロジ×物流 建設現場を支える物流の力
建設ロジ×物流 建設現場を支える物流の力「持続可能な物流」さらなる未来へ挑む佐川急便の取り組み
2026.08.03

建設現場を支える、物流の力
人手不足が深刻化する建設業界で、物流が果たす役割とは
建設業界では、働き手不足が大きな課題となっています。建設現場を支えるとび工や鉄筋工、型枠大工といった建設技能労働者の高齢化が進んでおり、国土交通省資料では2020年以降、5年ごとに技能者数が約7~8%ずつ減少し、その減少率は徐々に大きくなる見通しが示されています。さらに、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用された「建設2024年問題」により、これまでのように長時間労働に頼って現場を支えることは難しくなっています。人手が限られる中で、いかに現場作業を効率化し、必要な資材を滞りなく届けるか。物流の力を活用した現場支援の重要性が高まっています。

出典:国土交通白書 2025
職人が施工に集中できない現場の実情
では、人手不足が進む建設現場では、具体的にどのような課題が起きているのか──
その一つが、現場作業員負担の増加です。
建設現場では、専門工事会社が「材料の手配」と「施工/荷役」をまとめて請け負うことがあります。これを「材工一式」と呼びます。
つまり、工事に必要な資材を用意することも、実際に取り付けることも、同じ会社が担う仕組みです。

この仕組みでは、現場で作業をする職人が、資材の受け取りや仕分け、現場内での運搬、必要な資材を探す作業まで行うことがあります。本来は施工に集中したい職人が、重い資材を運んだり、どこに何があるのかを確認したりするために時間を取られてしまうのです。
さらに、大型の建設現場では、多くのメーカーや取引先から資材が別々のタイミングで届きます。そのたびに荷受けが必要となり、搬入された資材の置き場所や数量の管理も複雑になります。人手不足や作業員の高齢化が進むなか、こうした「運ぶ」「探す」「管理する」作業は、現場にとって大きな負担になっています。
職人が本来の施工に集中できる環境をつくるために、いま建設現場では、資材の受け取りや保管、運搬を効率化する物流の仕組みづくりが注目されています。
物流の視点で、現場の「運ぶ」を変える
課題解決①: 現場に常駐し、資材運搬を担う
大手総合建設会社である大成建設様の現場では、佐川急便のスタッフがグループ会社とともに常駐し、現場内の資材運搬を代行する荷役サポート業務を担当しました。建設現場では、資材の荷受、仕分け、必要な場所への運搬といった作業が、職人の業務の一部として行われます。物流の視点で見ると、それは「ものの流れ」を整えることで効率化できる領域でもあります。
職人が運搬に時間を割かなくてよい体制を整えることで、本来の施工業務に集中できる環境をつくる── 「運ぶ」を物流のプロに任せることで、「つくる」を建設のプロが進められる。物流が現場の一部となることで、限られた人材が、もっとも価値を発揮できる仕事に向き合えるようになりました。


佐川急便のスタッフが間配り(資材や材料を仕分けて現場に運ぶ作業)を行う様子
課題解決②: 門前倉庫と資材管理システムで、資材の流れを見える化する
もう一つの取り組みは、現場近くに物流拠点を設ける「門前倉庫」です。
大手設備工事会社である新菱冷熱工業様の現場では、現場のすぐ近くに門前倉庫を設け、複数のメーカーから届く資材を佐川急便が一括で受け取り、保管・管理しています。建設現場では、資材がメーカーごとにばらばらのタイミングで届くため、置き場所の確保や在庫確認、必要な資材を探す作業が現場の負担になりがちです。
そこで佐川急便は、物流企業として培ってきた「荷物の状態を把握し、必要な場所へ確実に届ける」ノウハウを活用しました。サプライヤーごとに規格が異なるラベルを読み取り、資材情報をデータ化。設置場所や出荷予定日などを紐づけた統一ラベルを発行し、資材に貼付して門前倉庫で管理する仕組みを整えました。これにより、発注状況から倉庫・現場への入出荷、在庫管理まで、資材のステータスを一気通貫で確認できるようになっています。

必要なときに、必要な資材を、必要な量だけ、設置場所ごとにまとめて届ける。物流の視点で資材の流れを整えることで、現場での仮置きや仕分け、探す時間を減らし、職人が施工計画に沿った作業に集中できる環境づくりを支えています。
現場の声に応え、期待の一歩先へ
取り組みを進めるなかで、現場の方々からはさまざまな声が寄せられています。
「資材の運搬を任せられるようになって、職人が施工に集中できるようになった」
「業務負担やトータルの労働時間が減り、工程を予定通りに進めることができた」
「人手不足のなかで、物流がここまで踏み込んでくれるのは本当に助かる」
こうした言葉は、物流企業として単に荷物を届けるだけではなく、現場の困りごとに向き合い、仕事の進め方そのものを支えてきたことへの結果でもあります。建設を止めないために、物流ができることはまだあります。お客さまの声を受け止め、いま必要とされていることだけでなく、その先にある課題まで考えること。佐川急便はこれからも、建設業界のパートナーとして現場に寄り添い、物流の力で社会を支える現場を支援していきます。
物流に関するお悩み・ご相談などをお気軽にお問い合わせください