高尾100年の森グリーンハイスクール 成果発表会
2026年3月30日
3月30日(月)に佐川急便東京本社で「高尾100年の森 グリーンハイスクール 成果発表会」を開催しました。
このプログラムは、八王子市の高校生を対象に、部活動や授業の一環として、年間で生物の調査・研究を専門家と共に行うものです。発表会では参加生徒が1年間の活動の成果を報告しました。
参加人数:先生・生徒 44名
参加高校:都立南多摩中等教育学校/都立八王子東高等学校/工学院大学付属中学校・高等学校/穎明館中学高等学校/聖パウロ学園高等学校/東京純心女子中学・高等学校
開会のご挨拶
ご来賓としてご出席いただいた八王子市 環境部長 奈良 智昭 様より開会のご挨拶をいただきました。
ミニセミナー
高校生からの発表の前に、1年間ともに活動してきたファシリテーター(専門家)の方による、高尾100年の森の自然環境や生き物についての解説と、1年間の活動を振り返るミニセミナーが行われました。
各校の発表
各校から1年間にわたって調査してきた内容について発表が行われました。観察した動植物の紹介をはじめ、センサーカメラを用いた調査方法やその結果の考察、課題や今後の活動に向けた展望などが報告されました。
都立南多摩中等教育学校
都立八王子東高等学校
聖パウロ学園高等学校
各校の発表ごとに、ファシリテーターの方々から講評をいただきました。
株式会社エコロジーパス
代表取締役 永石 文明 様
株式会社エコロジーパス
取締役 北澤 哲弥 様
東京純心女子高等学校
工学院大学付属中学校・高等学校
穎明館中学高等学校
贈呈式
1年間活動に参加いただいた各校に感謝と敬意を表し、記念品を贈呈しました。
はじめに、代表の生徒と先生から1年間の活動を通しての感想をお話しいただきました。
運営事務局より、
各校がセンサーカメラで撮影した動物の写真をデザインしたクリアファイルが授与されました。
続いて、佐川急便より、各校へ記念楯と修了証が授与されました。
閉会のご挨拶
佐川急便 取締役 横森 勝成より閉会のご挨拶
参加いただいた学校よりいただいたメッセージ
➀高尾100年の森での体験で、印象に残っている体験
生徒からのメッセージ
1月のファシリテーター調査で冬の川での調査を行ったところ、夏の調査では見られない小さな生き物がたくさんいることを知ったこと。今までは川と言えば主に夏に魚や、サワガニ、ヤゴ、カエルなどの生き物しか見られないと思っていたが、カゲロウやトビケラ、ヒラタドロムシなどのかつては知らなかった生き物たちを発見することができたから。また、この発見を活かして2026年の夏は新たな視点で川の生き物を観察したいと思った。
先生からのメッセージ
6校が一堂に会した第1回ファシリテーター調査で、全体オリエンテーションをしている後方に突然ニホンザルの集団が現れたことです。多くの生徒たちは驚きとともに早速『高尾100年の森』の豊かさを肌で感じることができました。また、その後専門的な調査手法をファシリテーターの講師の方々から教わりながら実際に自分たちでやってみることで、科学的な見方考え方で森に息づく様々な生き物を捉えることができました。自分たちが通う八王子市の一角に、このような守られた生態系があることを直に感じる貴重な体験となりました。
➁この体験を通じて感じたこと
生徒からのメッセージ
専門家の方々や他校の方々と関わり、共に活動していくことで、実際に参加しないと分からなかった調査の手法を学べたり、自然に対する視野を大きく広げることができて嬉しかった。生物について最初はあまり知識がない状態で活動が始まったが、自分自身で採取や観察を行ったり種の同定に挑戦してみたりすることでこういった調査の難しさ、楽しさを知れた上に、知識も深まっていき、とても有意義な活動だと思った。
先生からのメッセージ
ファシリテーター調査において学んだ手法を用いて、その後の自主的な調査でも実践することで充実した活動となりました。また、他校の生徒と合同で調査を行うなかで、互いの興味関心を語う時間もあったことで、刺激し合いながら活動を行うことができました。その後、学校間で交流会実施に発展したりと、新たな関係性が生まれるきっかけとなりました。『高尾100年の森』がきっかけとなり、専門性の向上や活動の充実だけでなく、地域に根差した環境教育と関係構築につながっていると感じました。
➀高尾100年の森での体験で、印象に残っている体験
生徒からのメッセージ
林床調査やセンサーカメラによる調査など、さまざまな調査を経験させていただきましたが、私が特に印象に残っているのは水生生物による水質調査です。最初はサワガニや大きめのヤゴなど、一目で種類が分かりやすく、実際に触れることができる生き物に強い興味を持っていました。しかし、調査を重ね、ファシリテーターの方に教えていただいたり、個体の見た目の特徴を手がかりに図鑑で種類を調べたりする経験を通して、カゲロウなどの小さな水生生物を調べることの面白さを感じるようになりました。そのため、次第に水生生物そのものや、それらを調べることへの興味が強くなりました。
先生からのメッセージ
普段、校内では学年を超えた交流をすることが少ない。本校の参加生徒は部活動などではなく、高尾の森での活動に興味を持った有志の生徒の集まりであるが、ここで出会った生徒が毎木調査や水生生物調査の場面で自然と協力している姿が印象に残っている。そこにファシリテーターの先生方の働きかけが有ったことで、毎回の参加に学びの実感があった。多くの生徒が継続的に参加し、各回ごとに調査の精度が高まりを見せていったことも驚きであった。
➁この体験を通じて感じたこと
生徒からのメッセージ
この体験を通して、森や川には多くの生き物が暮らしており、それぞれが自然の中でつながりながら生きていることを実感しました。また、ファシリテーターの方と一緒に調査をすることで、生き物の調べ方や自然環境を考察する視点を学ぶことができました。動物の行動パターンからセンサーカメラの位置を考えたり水生生物から水質を調査したりすることで、自然を探究する楽しさを感じることができ、とても貴重な経験になりました。
佐川急便さんの「高尾100年の森」は、里山として森林の整備を通じた生物多様性の保全を行い自然と共生することを目的とした場所であるため、このような調査活動によって自然環境の調査や生き物に興味を持つ高校生が増えることで、自然環境を大切にしようとする意識が育まれていくのではないかと感じました。
先生からのメッセージ
高尾の森自然観察会では、「高尾100年の森」の貴重な環境のなか、多くの専門家の先生によるファシリテートがあったことで各回で生徒が学びを実感している様子が見てとれた。特に様々な調査を通じて専門家の「視点」を与えていただけたことに価値がある。生徒はこうした「視点」を獲得することで、目にするものへの解像度を上げることが出来たはずであり、将来において生徒が自走して自然から豊かな学びを得ることにつながる。あらためて観察会をご準備いただいた皆様に感謝申し上げます。
➀高尾100年の森での体験で、印象に残っている体験
生徒からのメッセージ
センサーカメラ調査が印象に残っています。普段目視できない動物が深夜に活発に活動しているのが面白いと思いました。特に、同じ個体が何回も通ったり水を飲んだりしているのが新たな発見でした。
先生からのメッセージ
ファシリテーターとの分野別調査が印象に残っています。専門家の方から直接お話しをいただきながらの活動で、生徒がいきいきと活動している姿が印象的でした。教員だけでは、専門知識を生徒と深めていくのが難しい部分もあるため、自然が好きな生徒にとっては大変貴重な機会だったと思います。
➁この体験を通じて感じたこと
生徒からのメッセージ
センサーカメラを仕掛けてデータを集め、確認できた野生動物についてまとめて発表することが、将来のプレゼンなどに役立ちそうだと思いました。自然環境や動物の生態について理解を深めることができてとても勉強になりました。
先生からのメッセージ
特に、センサーカメラの調査では、人間が森林内を歩いているときには全く姿を現さない野生動物たちの息遣いを感じることができ、個人的にはとても感動的でした。センサーカメラで撮影された写真は、理科の授業内で、今回の活動に参加していない生徒たちにも共有し、自然の凄さに多くの生徒が触れることができたのもよかったと思います。
➀高尾100年の森での体験で、印象に残っている体験
生徒からのメッセージ
私が一番印象に残っていることは参加校混合でテーマ別調査を行ったことです。各自の専門や興味に応じて調査をできることに加えて普段であれば関わりのない他校の同世代と調査ができるからです。他校の同世代と一緒に調査した際の会話で私自身にはない知識・知見を吸収できたことも理由です。
先生からのメッセージ
あまり感情を表に出すことのないタイプかなと思っていた生徒が、プラナリアを見つけて興奮した様子だったこと・他校の生徒さんからも注目され誇らしげな様子だっことが特に印象的でした。また植生調査の際にファシリテーターの方から下刈りをしたエリアとそうでないエリアについて説明を受けた生徒たちが「生物基礎でならったやつだ!」と話していたことも印象的でした。
➁この体験を通じて感じたこと
生徒からのメッセージ
里山の自然環境や維持の必要性、そして森林の大切さを感じることができた。さらに、私自身が環境に対する意識が変わったのではないかと感じます。また、多くの同じ活動に参加している皆さんとの交流や協力が今後の私自身の糧になると思います。
先生からのメッセージ
今年度は本校の高校2年生4名が活動に参加させて頂きました。4名とも活動を楽しんでいる様子が伺え、また引率している私自身も楽しく有意義な時間を過ごさせて頂きました。一方で、センサーカメラのデータ処理をはじめ、校内での活動は、参加メンバーは部活動としての活動があるわけではない点や私自身が十分な時間を割けなかったこともあり、難航した部分がありました。次年度も参加させて頂きたいと考えているため、この点を反省点として改善策を講じたいと考えています。毎回の準備や秋以降のクマ対策など、多くの方のご支援を受け活動させて頂けたことに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
➀この体験を通じて感じたこと
生徒からのメッセージ
私は高尾グリーンハイスクールに参加し、普段の生活では得ることのできないさまざまな経験をすることができました。佐川急便の方から高尾100年の森についてのお話を聞くまでは、その存在をまったく知らず、どのような場所なのだろうと不思議に思っていました。実際に現地を訪れて調査を行ったところ、キビタキや絶滅危惧種II類に指定されているサシバなどが確認でき、そのほかにも多くの種類の生物が生息しており、自然が豊かでとても素晴らしい場所だと感じました。私はこの活動を通して、自然環境を守ることの大切さや、生物多様性の重要性について深く学ぶことができました。この素晴らしい自然を次の世代にも伝え、高尾100年の森の活動がこれからも続いていってほしいと思いました。
先生からのメッセージ
縁あってお話をいただいてから、季節が一巡しました。
ムササビ調査で高尾山には何度も足を運んでいたもののセンサーカメラを設置して定期的なデータを得ることはイ チ部活では申請が難しく、私自身も貴重な体験をさせていただきました。
八王子市の同学年との交流やファシリテーターからの知識の提供は学校内では得られない実体験であり、クマや天 候に臨機応変に対応していただきながら年間7回の現地調査に加えて、得たデータをもとに「裏高尾でのセンサーカ メラによる調査結果」という題目で東京生物クラブ連盟でのポスター発表も2月に行えました。
日曜日の活動や発表にあたり数千枚にもおよぶセンカメ写真のエクセル化は根気がいる作業であり、部員の底力と無限の可能性を知ることができ、高尾の森に育てていただけたこと、機会を提供してくださった皆さまに感謝します。
➀高尾100年の森での体験で、印象に残っている体験
生徒からのメッセージ
サルやリスなどの野生動物をカメラで撮ることができただけでなく、間近で見ることができたことには驚いた。川の水が綺麗で、学校では見ることができない水生昆虫やプラナリアを見ることができたのは印象的であった。
先生からのメッセージ
ファシリテーターの方々からご指導して頂いたこと、生徒たちが目を輝かせて調査している姿が印象に残っています。専門的な調査方法や自然に関する知識がとても勉強になり、自然を観察する新たな視点を得ることができました。
➁この体験を通じて感じたこと
生徒からのメッセージ
森の中を歩いていると、同じような植物や生き物が多く見られた。それぞれの生き物が同じ環境の中で暮らし自然の中の1つのコミュニティーのようなつながりを作っているように感じた。
先生からのメッセージ
自然を理解しようといろいろな調査する過程で、普段何気なく見過ごしている自然の複雑さや絶妙さに気づきました。今回の経験から、これまでに増して自然をもっと知りたい、自然に触れたいという思うようになりました。毎回、森に入るたびに感じる清涼感は癒しになり、仕事への活力になりました。佐川急便の方々、ファシリテイターの先生方、みなさまには何から何までお世話になりありがとうございました。