第3回「高尾100年の森で里山ワーク2022」開催
2022年7月23日
7月23日(土)に、2022年度第3回「高尾100年の森で里山ワーク2022」(主催:一般財団法人持続性推進機構)が開催されました。このプログラムは、ユース世代(高校生から大学生)を対象に、里山を知り、里山の保全作業を行いながら、幅広い世代と交流を深める活動です。年間の開催を通じて、自然環境のみならず、歴史的・文化的な価値の高い里山を後世に残せるよう、参加者自らの手で里山管理を行います。
今回のテーマは「7月の里山整備~下草刈り・沢沿いの整備」です。特定非営利活動法人千葉大学環境ISO学生委員会に所属する大学生含むユースらは、下草刈りと小川の流れを止めている倒木や枯れ葉を除去する作業を行いました。
下草刈り作業って地味な作業!?
里山ワークでは、下草を刈る作業を何度も行います。そんなに同じ作業する必要はあるの?と思われる方もいるかもしれません。しかし、この地味な作業こそ、植樹した苗木を守るためには重要なのです。下草刈りの時期は、6~7月、9~10月、11~12月と年に3回あります。その中でもこの時期は、梅雨が明けて、土にたまった雨水をたっぷりと吸い上げ、さらに日照時間が長くなることで、雑草もグングン大きくなります。そのため、春過ぎから夏の時期に、下草刈りを行う必要があるのです。地道な作業なのですが、何度も継続的に行うことで、植樹した木の成長を助けるのです。
倒木を除去してせせらぎを感じる小川へ
雨風により古木が倒れ、枝や枯れ葉が沢に溜まり、流れが少しよどんでいました。それらを除去することにより、沢の流れを整えます。中には、土に埋もれびくともしない倒木や、重くてとても一人では運べない倒木もありました。機械を使わず、手作業で除去するのは、難しいかと思われましたが、この状況が返ってユースたちのやる気に火を付け、あっという間に綺麗に。このほかにも、石の配置を変えてみることで水の流れに強弱をつくり、変化していく「せせらぎの音」を楽しんでみたり、あえて石を一カ所に集め、昆虫たちのすみかを作ってみたりと、この森でしか体験できない川遊びをしつつ作業を進めた結果、以前とは比べ物にならないくらい心地よい小川となりました。
番外編1~夏の風物詩で、暑さを吹っ飛ばせ~
お昼には、夏の風物詩「スイカ」をいただきました。真っ赤で、甘さがぎゅっと詰まった冷たいスイカは、暑さの中活動した体がまさに求めていたもので、あまりの美味しさにみんな夢中になって食べていました。スイカは、「夏の果実の王様」とも呼ばれ、水分補給だけでなく、ビタミンやミネラルも含まれているので、夏バテを防止する効果があります。また塩をかけて食べることによりスポーツドリンクと同じ効果もあるそうで、おいしいだけではなく、活動時の栄養補給にもピッタリな果物なのです。
番外編2~「高尾100年の森」の自然に触れてみて~
沢沿いを整備していると、宙に浮いているU字型のツタを発見したユースたち。少し高さがあったにも関わらず、上手に手足を使って登っていき「天然のブランコ」を各自が思い思いの方法で楽しむなど、都会ではできない珍しい体験に心踊らせていました。
活動中に出会った生き物たち
この時期にセンサーカメラに写った生き物たち
次回の里山ワークは9月10日(土)。
ここ佐川急便の「高尾100年の森」では、人が手を加えることで自然や生物多様性を保全する活動を引き続き行っていきます。
- 本活動は、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を徹底した上で開催しております。