第4回「高尾100年の森で里山ワーク2018」開催

自然体験/保全活動

2018.12.22

12月22日(土)、第4回目となる「高尾100年の森で里山ワーク2018」が開催されました。
このプログラムはユース世代(高校生から大学生)を対象に、里山を知り、里山の保全作業を行いながら幅広い世代と交流活動を深める活動です。

今回のテーマは「冬の里山管理(落ち葉ヤードづくり/沢沿いの整備)」です。ユース40名は、来春に向けて多様な生き物が生育・生息できる環境づくりを行いました。

豊かな土壌づくり~落ち葉ヤードづくり~

冬を迎えた森の中を歩くと「サクッサクッ」と足元の落ち葉を踏みしめる音が聞えます。木々はすっかり葉を落とし森全体が冬の装いを呈しています。今回はこれらの落ち葉を集めて落ち葉ヤードをつくります。カブトムシの幼虫やミミズ(微生物を分解し土壌を若返らせてくれる)などの多様な昆虫が集まる土壌をつくり、生態系豊かな環境を目指します。

まずは、熊手を使ってフィールド一面に散乱する落ち葉集め。ブルーシートの上が落ち葉で一杯になると「よ~し持っていこう」と誰からともなく集合の合図!みんなで協力して落ち葉ヤードまで運びます。

こんなに沢山の落ち葉集めは初めてかな?
こぼさないように慎重に

山のようになった落ち葉をユースたちが踏み固めていきます。一見地味に見えるこの作業をユースたちは、歌を歌いながら楽しそうにとりかかります。この作業を5~6回繰り返して、しっかりと踏み固められた落ち葉ヤードが完成しました。

メリーゴーランドのようクルクルと回りながら踏み固めます。
落ち葉ヤードの完成!
多様な生き物が集まりますように。

ニリンソウの群生を広げよう!~沢沿いフィールドの整備~

春になると沢沿いにはニリンソウの群落が咲き乱れます。そこで今回はさらにこの群生地を広げるための活動を行いました。

まずは、日当たりの良い環境となるように朽木を切り倒します。大きな木が倒れる瞬間は「バリバリバリ」と大迫力。
朽木が倒れたら運びやすいようにノコギリで適当な長さに切っていきます。何度も作業をしているユースたちは慣れた手つきで、とても頼もしく感じました。整備したこの場所に、来春咲き乱れるニリンソウが今から待ち遠しいです。

朽木を切り日光を入れます(Before)
ノコギリの扱いも慣れたものです
随分と日当たりが良くなりました(After)

沢沿いの橋づくり~補修活動~

「高尾100年の森」にはさまざまな年齢の子どもたちが自然体験学習に訪れます。そこで、小さな子どもたちが安全に渡れるように、沢沿いにかけている橋の補修作業を行いました。
傷んだ木を取り除いて、適度な長さに切った木を並べていきます。「この木は曲がってるから危ない」「この木は耐久性がないからダメ」と、メンバー同士で意見を出し合い、橋を完成させました。

作戦会議中!
立派な橋が完成!

お楽しみの昼食タイム

今回のお楽しみは…冬にピッタリの「豚汁」とデザートの「りんごのホイル焼き」。豚汁にはこの日に森で採ったナメコが入っています。 自然の恵みに感謝しながらいただきます。

身体があたたまる~
とても甘くて美味しい

最後は、全員で整備したフィールドを確認しました。どの場所もユースたちの成果が見て取れました。次回の里山ワークの活動は3月末。今回整備した沢沿いにニリンソウの群生が咲き乱れる時期です。来春も可憐な姿で私たちを楽しませてくれるでしょう。