開業前からの一貫した物流動線管理で、都心の再開発事業をサポート事例・実績

渋谷サクラステージさま
ファシリティマネジメント

鉄道沿線に細長く伸びる大規模複合型施設。物流の混乱が予測された

2023年11月に開業した渋谷駅に隣接する新しい複合型施設「渋谷サクラステージ」。

この施設は、オフィス・商業・住宅の各用途が融合し、多くのテナントさまが入居しているため、商品などのお荷物の納品で入館する車両も非常に多くなることが開発計画当初より懸念されていました。その上、オフィス・商業が多く集積する「SHIBUYAサイド」は鉄道の沿線に細長く伸びる設計になっているため、納品車両の搬入、搬出スペースが制限されてしまい、周辺道路の渋滞なども課題でした。そのため施設の設計や納品の物量状況に応じた、効率的な物流動線を検討する必要がありました。

開業前の搬入から開業後の館内配送まで、物流の一元管理を実現

こうした課題を解決するため、佐川急便の「館内物流ソリューション」が着目されました。館内物流の提案依頼をいただいた佐川急便は、予測される各テナントへのお荷物の配達状況などをヒアリングし、分析を開始。その中で注目したのが「納品の特性」です。入館車両を「宅配便」と「各テナントへの直接納品」(直納)の2種類に分類し、それぞれの特性に合わせた物流の管理を考案しました。

まず、宅配便は通常、1台のトラックに複数のテナント宛のお荷物を積んでいるため、配達に時間が掛かり、駐車時間が長くなる傾向があります。そこで、佐川急便が複合型施設の荷捌き場に物流管理室を設置し、一括してお荷物を受け取って施設内への配送を代行することで、各トラックの駐車時間短縮を図ります。

また、直納では、1台のトラックが1カ所のテナントだけに納品するため、駐車時間は短くなります。その一方で、車両台数は多くなり、納品のタイミングもバラバラです。そこで、佐川急便がサプライヤーやベンダーの納品時間帯をコントロールして、荷捌き場の混雑抑制を図ります。そのために独自に構築したのが、納品車両の予約システムです。ユーザー登録したドライバーがスマートフォンから納品時間帯を予約でき、納品受け付けも二次元コードで簡単に行えるようになります。入出館はセキュリティカードで管理し、納品には各テナントの承認を必要とするなど、セキュリティも確保します。

このように、物流動線の課題を解決するだけでなく、「人・モノ・車両・情報」の一元管理も実現する佐川急便の館内物流ソリューションを評価いただき、開業前の搬入から開業後の館内配送まで、一貫して佐川急便にお任せいただくことになりました。工事と並行して部分開業が始まったため、景観を壊さないように床面と同色の養生を用いるなど、来館者さまに配慮した運用を実施。当初懸念されていた周辺道路の混雑も発生せず、施設内の物流も工事エリア・開業エリアともに効率化が達成できました。

納品予約システムの予約申請画面
納品予約システムの予約申請画面

景観を損なわない床面養生(写真左)や、バンパーを装備し施設を傷つけない台車(写真右)など、開業前の搬入作業も細心の注意を払って実施しています。

課題

施設の設計や納品の物量に合わせた、効率的な物流管理が必要でした。

ご提案

施設内の物流設計やテナントへの納品状況予測を分析。分析に基づいた、館内物流ソリューションをご提案しました。

成果

開業前の搬入作業から開業後の館内配送まで、施設内の物流動線を佐川急便が一貫して管理することで、スムーズな物流を実現しました。

事例に該当するソリューション

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