第4回 「高尾100年の森で里山ワーク2022」開催

自然体験学習

2022年9月10日

9月10日(土)に、2022年度第4回「高尾100年の森で里山ワーク2022」(主催:一般財団法人持続性推進機構)が開催されました。このプログラムは、ユース世代(高校生から大学生)を対象に、里山を知り、里山の保全作業を行いながら、幅広い世代と交流活動を深める活動です。年間の開催を通じて、自然環境のみならず、歴史的・文化的な価値の高い里山を後世に残せるよう、参加者自らの手で里山管理を行います。

今回のテーマは「9月の里山整備~生物調査と巣箱確認」です。特定非営利活動法人千葉大学環境ISO学生委員会に所属する大学生たちと一緒に、森内の生物調査および巣箱の確認を行いました。

動物の痕跡探し

高尾100年の森には、動物などの動きを感知して自動で撮影してくれるセンサーカメラを設置しています。今回の里山ワークでは、周遊道付近の低木伐採とともに、センサーカメラで撮影された写真や動画を確認しました。自分たちの手で保全活動を行っていた場所に動物たちが生息していると分かり、驚くユースたち。里山ワークが、この森に生きる動物たちの生息環境保護・維持に携わっていると実感したのではないでしょうか。

その後、撮影された写真の付近を探検。周りを注意深く見てみると、木々が入り組んだ先に不思議な穴を発見しました。これはセンサーカメラに写っていたアナグマの穴でしょうか?ユースたちは、何度も訪れたことのある見慣れた場所での新しい発見に、心を躍らせていました。

センサーカメラで撮影された 動物の様子を確認
センサーカメラで撮影された
動物の様子を確認
周遊道付近で見られた穴
周遊道付近で見られた穴

センサーカメラで撮影された動物

アナグマ
アナグマ
オオタカ
オオタカ

巣箱をあけてみよう!

今回の里山ワークでは、昨年の冬にせせらぎ広場とハンモック広場にかけた小鳥用巣箱をあけました。結果、かけた巣箱10箱中、2箱に営巣していたことを確認!巣箱の中身を詳しく見てみると、白く丸い直径5cm程度の小さなたまごと、ミズゴケや樹皮・動物の毛や化繊などでできた巣が出てきました。シジュウカラなどの小鳥は、巣となる素材を集め、巣箱の中に敷き、オリジナルのねぐらを作ります。また、世間一般的に、産卵を重ねるほど巣を作るのが上手になり、その厚みはどんどん薄くなっていくといわれています。今回確認した巣はかなり分厚いものでしたので、産卵が初めてだったのかもしれません。自然豊かなこの森で元気に成長し、来年この場所に帰ってきてくれることを祈っています。

巣箱の説明を聞くユースたち
巣箱の説明を聞くユースたち
巣箱から出てきた巣
巣箱から出てきた巣
たまご
たまご

また、フクロウ巣箱を設置する場所の下見も行いました。今後は、フクロウが安心して子育てができる最適な環境に巣箱を設置し、センサーカメラなどで生態を観察していく「フクロウプロジェクト」もスタートする予定です。

次回の里山ワークは10月29日(土)。
ここ佐川急便の「高尾100年の森」では、人が手を加えることで自然や生物多様性を保全する活動を引き続き行っていきます。

  • 本活動は、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を徹底した上で開催しております。