定期保全作業

保全活動の記録

2016.05.14

日本山岳会「高尾の森づくりの会」の皆さんと協働でおこなっていた、植樹用の広葉樹苗づくりが一段落したため、使用していた圃場(※)を更地にする作業を行いました。ただし、残っていたヤマザクラとクヌギの苗は、規模を縮小した苗場を新設し残すことにしました。
間伐材を階段状にして利用していましたが、その階段を解体し撤去した間伐材を利用して新たに一区画分の圃場を新設。それ以外の箇所は鍬とスコップを使い、整地をしておきました。

同時にメインフィールドに近い林道端に残置されたままのスギの枝葉を、チッパーシュレッダーを使用して粉砕処理を行いました。水分が抜け切れていない材や葉の部分が多いため、チッパーシュレッダーに木くずが詰まるなど途中で作業が中断しながらも、30mほどの残材を処理できました。林道にはまだ相当量の残置材があり、林道の安全な利用や景観上からも、引き続き粉砕処理を進めていきます。

森のメインフィールドでは、植物の生長には最適な季節を迎え、蝶などの昆虫やトカゲなどの小動物も数多く見かけるようになりました。またクワの実やクサイチゴ、モミジイチゴといった晩春から初夏の「山の味覚」も楽しめる季節になってきました。 それほど気にもならなかった雑草もだんだんと背丈が伸び始めてきました。これからの環境整備作業のメインは下草刈りになっていきます。

  • 圃場(ほじょう):作物を栽培する田畑
若干傾斜がある場所のため、間伐材で階段状にして使用していた苗畑
せっかく育てた苗木は一部に集め、それ以外は間伐材を撤去して更地にしました
林道端の沢から引き上げたスギの枝葉や残材をチッパーシュレッダーで粉砕処理
林道沿いには森林整備活動で発生した残材があり、それらも順次処理をしていく予定です
苗畑のあった付近のハルジオンを吸蜜するウスバシロチョウ